学習効果を高めるためには、子供の認知特性や個性(特性)にあった勉強法が大事です。
この記事では、子供の認知特性や個性をいかした効果的な勉強法のヒントになる本を2冊紹介します。
ママになってからこの2冊を読み、私自身が東京大学に合格したときの勉強法が自分の特性に合っていたことが、改めてわかりました。
「早く読んでいれば、ムダな回り道をしなくてすんだのに!」と思いました(涙)
【認知特性や個性にあった勉強法がわかる!】おすすめ2冊の本
「医師のつくった 頭のよさ テスト」
「医師のつくった『頭のよさ』テスト」は、小児発達医の本田真美先生の有名な著書です。
「認知特性」がわかれば、なにが得意でなにが苦手なのかがわかります。
「認知特性」をざっくり説明すると、次の3つのタイプがあります。
A 子どもの頃、悩まずに絵を描き上げられた
→「見た情報」を処理するのが得意(視覚優位者)B 子どもの頃、読書感想文を苦もなく書き上げられた
→「読んだ言葉」を処理するのが得意(言語優位者)C 子どもの頃、合唱やカラオケで上手にハモれた
引用元:本田真美(2012).医師のつくった「頭のよさ」テスト 光文社新書,6-7
→「聞いた情報」を処理するのが得意(聴覚優位者)
親や子どもの認知特性は、この本にのっている「認知特性テスト」「子どもの認知特性テスト」をすればすぐにわかります。
「テスト」といっても、雑誌にのっている心理テストのような感じで、「モノマネは得意ですか?」というような質問に答えていくだけなので、とても簡単です。
5分~10分もあればすぐにできるので、ぜひやってみてください!
「認知特性」がわかれば、わが子にピッタリな学習方法がわかります。
子どものタイプが、「見て覚える」「言葉で覚える」「聞いて覚える」のどれなのかを知ったうえで学習方法を決めれば、効果的ですよね!
【例:聴覚優位者(ちょうかくゆういしゃ)の場合】
「耳できいて勉強する方法」がむいている。
→リスニング教材を使ったり、自分で暗唱したりすると学習効果が高い。
逆に、子どものタイプにあっていない方法で勉強しても、効果はなかなか出ません。
親は自分自身がうまくいった勉強法を子供にすすめがちですが、親と子が同じタイプとは限りません。
効果的に学習をすすめるためには、子どもの特性を知ることが大事なのです。
「医師のつくった 頭のよさ テスト」は、専門的な用語も多く出てくるので、ふだんあまり本を読まない方は読むのが面倒かもしれません。
全部読まなくても、自分とお子さんの特性を調べて、その特性について書かれたページや、おもしろそうなところをちょこちょこ読むだけでもとても参考になりますよ。
勉強の話だけでなく、どうしたら社会で自分を活かせるかという例がたくさんのっていて、とても参考になります!
「ほめる力が子どもを伸ばす」
「ほめる力が子どもを伸ばす」は、子どもの個性を60種類に分けて解説しています。
「動物占い」って、はやりましたよね。
生年月日から、オオカミ・こじか・サル・チータなどの12種類の動物にあてはめる占いです。
この本では、12種類の動物をさらに5種類に分けて、なんと「60種類」ものキャラクターについて、それぞれの「個性」と「勉強法の傾向」が解説されています。
「認知特性」とは違うものですが、個性(特性)を伸ばすという点でかなり近いものを感じます。
「個性心理學(こせいしんりがく)」という統計学をもとにしていますが、ざっくり言うと「驚くほど当たる占いの本」という感じです。
家族や友人にやってみたところ、みんな驚くほど当たっていました!
ちなみに私のキャラクターは「大きな志(こころざし)をもった猿」です。
負けずぎらいなので、仕事でも遊びでも全力投球してしまいます。ほめられると調子に乗ってなんでも引き受けてしまうお人よしのところもあります。おだてに弱いともいえるでしょう。(以下略)
※引用元:弦本將裕、長島宏明(2008).ほめる力が子どもを伸ばす 現代書林,67
めちゃめちゃ当たってます(笑)
「ほめる力が子どもを伸ばす」では12種類の動物タイプごとに、次の4つが解説されています。
・子供のほめ方
・やる気の出させ方
・効果的勉強法
・NG言葉(子供に言ってはいけない言葉)
たとえば、「猿(サル)」タイプの子どもに言ってはいけないNG言葉は「じっとしていなさい」です。
猿タイプは落ち着きがないので、「10分だけ集中してみようか」などと声をかけるほうがよいのだそうです。
ひとつひとつのアドバイスが具体的でわかりやすいので、すごく参考になります!
子育て本の多くは、ためになることが書いてあっても具体的な方法は書かれていなくて、実際には行動にうつせないことがよくありますよね。
「ほめる力が子どもを伸ばす」は具体的なアドバイスがたくさんのっているので、今日からでもすぐにやってみたくなります。
「統計学」というと難しそうですが、実際は「くわしい動物占いの本」という感じで楽しく読めます。
家族を占ってみたり、ママ友と「当たってるー!」なんておしゃべりしながら、気軽に楽しんでください^^
どのキャラクターに該当するかは、「動物キャラナビ」のサイトですぐに調べられます。
ちょっとした診断結果も見れますよ。
東大合格は「認知特性」に合った勉強法のおかげ
「医師のつくった 頭のよさ テスト」によれば、私自身は「視覚優位者」で、目で見て覚えるのが得意なタイプです。
小学校や中学のころ、漢字や単語などを書く練習は面倒で、あまりやりませんでした。
高校に入って、教科書を見て覚える勉強法にしたところ、ぐーんと成績が伸びました
「見るだけで勉強になるの?」と思われる方もいるかもしれません。
見るだけのほうがノートにまとめたりするよりも勉強のスピードが速いので、短い期間に同じことを何度も繰り返し勉強できて、頭に入るのです。
東大文科一類に現役で合格ですることができたのは、「見る」勉強法のおかげだったと思います。
「医師のつくった 頭のよさ テスト」を読んで、自分が視覚優位だとわかった時、「なるほど、そうだったのか!」とスッキリしました。
もっと自分の特性を早く知っていれば、ムダなことをしなくてもよかったのにと心の底から思います。
ぜひお子さんの認知特性や個性をいかした勉強方法を試してみてください!